お前も蝋人形にしてやろうか!~インスタ映え抜群、歴史あるパリの蝋人形館 Musée Grévin(ミュゼ・グレヴァン)~

パリの真ん中に135年の歴史を持つ蝋人形ミュージアムがあるのをご存知だろうか。 3000㎡のスペースに300体近くの人形が並ぶ蝋人形館。パリの人々はもちろん、観光客からも、一味違う観光スポットとして人気を集めている。

世界各地の都市で時々見かける有名人の蝋人形を展示する博物館。有名なところではイギリスのマダム・タッソー館(東京、各国に分館がある。)、閉館してしまったが、東京タワー内にもかつて蝋人形館があった。実はパリの中心にも3000㎡の広さを誇る大蝋人形館がある、それがMusée Grévin(ミュゼ・グレヴァン)だ。

グレヴァン美術館は日刊紙「Le Gaulois (ル・ゴロワ)」を発刊していたアルチュール・メイエルによって1882年に創立された。当時は新聞紙面に写真は乗っておらず、リアルな有名人の姿を見ることができる美術館は大きな人気を博した。また、美術館の名前「グレヴァン」は 設立時に芸術監督を担当したアルフレッド・グレヴァンの名前に由来している。

美術館にはフランス国内外の有名人の蝋人形が常時200~300体展示されている。有名人のタイプは大きく2つに分けられる。政治家、ハリウッドスター、ミュージシャン、スポーツ選手など近現代の有名人、またフランス国王、ジャンヌダルクからマリー・アントワネットなど、歴史上の人物だ。実にバラエティーに富んでいる。

↓もはやどれが人形で誰がお客かわからない様子の館内。リアルな蝋人形達には、人間と変わらない気配がある。

↓こちらは、何と1900年頃からずっとグレヴァン美術館にある男性の人形<眠る人>。(モデルは不明。)お茶目な係員さんに「起こさないでね。」と注意を受けた。

ミュージシャン、スポーツ選手、アニメ映画の登場人物、とにかく思いつくものは何でも蝋人形になっている。

コアなフランスの有名人の中には私たち日本人にとってあまり馴染みが無い人物も多い。( ジャーナリストやアナウンサーの場合は、日本だと徳光さんとか草野仁みたいな感じなんだろうか、と眺めてみる。)ちなみに下の写真の手前はフランスの国民的俳優、カド・メラッド。

劇場の客席には観客かと思いきや、人形がたくさん居てびっくりする。

人形造りの行程のほとんどは手作業で行われており、一体を作るのに600万円~800万円、期間は6か月以上かかるそうだ。蝋(ワックス)は蜂の巣由来の天然のものを使用。美術館には委員会があって、毎年どんな有名人の人形を追加するか会議が開かれるそうだ。

↓国内外の政治家の蝋人形も充実している。フランスならではだと思ったのは、ポール・ボキューズやピエール・エルメなど、有名シェフの人形がたくさんあったことだ。

ちなみに、人形には触れることができ、腕を組んだり、隣に座ったりして、おもしろい写真が撮れる。(展示品なので大切に扱いましょう。)

↓「、、、誰???」それもそのはず、こちらは有名人ではなく一般人の蝋人形。ミネラルウォーターで有名な会社、Volvicが「あなたもグレヴァン美術館の蝋人形になれる!」と一般公募でキャンペーンをしたらしい。そしてその当選者がこちら。

グレヴァン美術館は創立135年の歴史ある美術館。その建物の中にはバロックの様式の建築が残っており、宮殿に居るような気分も味わえるので一度で二度お得だ。

館内は広く、急ぎ足で見て1時間、ゆっくり写真を撮りながら周ると2時間はかかる。 入場料が2000円以上と結構高めだが、値段に見合った質と量のものが見られると思った。

実はこの博物館、2019年に人形の配置や内装が大規模に改装された。近年、蝋人形というと少し古びた印象が拭えなかったが、InstagramなどSNSに写真をアップするの大好きな若い世代も取り込もうと、リニューアルされた。館内は明るい雰囲気で蝋人形だからと言って不気味な感じはしないのでご安心を。

グレヴァン美術館の良いところは立地だ。オペラから程近いパリの中心に位置し、プランタンやギャラリーラファイエットがなどのデパートがある場所から徒歩10分程度で行ける。美術館はパサージュ(昔ながらのアーケード式商店街)内にあって、このパサージュ・ジョフロワには雑貨屋さん、本屋さんなどがあり散策するだけでも楽しい。是非美術館の前後に見学してみてはどうだろうか。

パリには数百の美術館があるので、他の場所を見るので手いっぱいかもしれないが、絵画や彫刻が並ぶクラシックな美術館ではなく一味違った美術館を見たくなったらグレヴァン美術館、おすすめだ。

フランス在住の方も、友人や家族と行くと盛り上がること間違いない。フランスのコアな有名人、またフランスの歴史を知るよい機会にもなるので是非一度足を運んでみてはどうだろう。

↓館内が紹介されている映像。かなり詳しく細部まで映っているので、何があるか知りたくない人、これから行く予定のある人は注意。

2010年以降、海外展開も始めたミュゼ・グレヴァン。現在はモントリオール、プラハ、韓国に分館がある。SNSは、蝋人形館にとって予想外の追い風。ミュゼ・グレヴァンの勢いは当分衰えない。

Musée Grévin (ミュゼ・グレヴァン)グレヴァン美術館

公式ページ
https://www.grevin-paris.com/en

10 Boulevard Montmartre, 75009 Paris
tel : 33 (0)1 47 70 85 05 
営業時間
月曜日~土曜日 9:00 – 17:00 (日曜定休)

★人形達とゆっくり写真を撮りたい人は、平日に行くのがおすすめ。

*営業時間は記事執筆時のものです。変更になることもあるので、念のため公式ページで事前に確認をしてから足を運んでください。