フランス語の怪しい時空 トゥッタロー tout à l’heure

フランス語には トゥッタロー tout à l’heureという日本語にも英語にも存在しない、不思議な使い方をする言葉がある。

フランス人が話していのを聞くと、よく「トゥッタロー」という言葉を耳にする。「え?何太郎だって?」と聞き返したくなる、親近感の沸く響きだ。

先に言ってしまうと、tout à l’heure というのは1人ニ役!「さっき」「後で」という意味なのだ。

私は公園に行ったトゥッタロー と言えば、「私はさっき公園に行った。」という意味になり、

私は公園に行くよトゥッタロー といえば、「私は後で公園に行くよ。」という意味になる。

ひとつのことばで「さっき」と「後で」の二役とは!恐るべきトウッタロー!!

フランス人に、「ひとつで過去と未来を表す言葉があるなんて、画期的だね!!!」って言っても、「何のこと???」という反応をされる。日常であまりによく使っているから何も意識をしていないらしい。

しかし、ちょっとインテリな友人に同じ話をしたら、おもしろい見解を聞かせてくれた。「空間として捉えると分かりやすいかもしれない」つまり、自分を取り巻く空間として、トゥッタロー(tout à l’heure)を考えればわかりやすいのではないか、言うのだ。

なるほど!!

言葉は概念と結びついているので、言葉が変われば人々の空間や時間の認識も変わるのだ。

言葉って、おもしろい。