Hellfest(ヘルフェスト)ヨーロッパ最大のメタル・フェスの体験談!

Hellfestは、2006年からフランスにあるクリッソンという言う街で開催されている、ヨーロッパ最大のハードロックとメタルのミュージックフェスティバルだ。 14回目の開催となる今年のHellfestに参戦してきたフランス人のメタルファンS氏に、その様子を聞いてみた。


Hellfestって?

Hellfest(ヘルフェスト Hellfest Summer Open Air)はフランスで毎年6月の第3週末に開催される、ヨーロッパ最大のメタル野外フェス。世界中から招待された160組近くのアーティストが3日間に渡って演奏する。入場者は20万人近くにのぼり、3万円のチケットも即日完売。ヨーロッパ全土からメタル・ファンが集まってくる熱いあついイベントだ。

場所は?行き方は?

Hellfestはフランスの西、ナントからほど近いクリッソンで開催される。(ちなみにクリッソンはフェスの創設者の出身地。)人口7000人の街に20万人が集まるのだから、この国際的音楽イベントは、今や街の誇りになっている。
パリからのアクセスは、高速列車(TGV)ナントまで行き(約2時間半)、そこからクリッソンまで快速列車で30分、フェスの会場まではシャトルバルが運行されている(復路は徒歩で15分。)。チケットは通し券(3日)または1日券から選べる。3日券の場合、夜は会場でキャンプすることになる。

今年のフェスに参加してきた、メタルファンのS氏に様子を聞いた。

メル氏: Hellfest、どうだった?

S氏:とにかくレベルの高いアーティストしか居ない!
毎日50ぐらいのコンサートが複数のステージで並行して行われるから、全部は聞けないんだけど。 フランス、ノルウェー、アメリカ、イギリス、日本のグループも居た。国籍も音楽のスタイルもバラエティーに富んでいたよ。

あと、とにかく音がすごくいいんだ。爆音のロックやメタルは、音質の管理が難しいけれど、Hellfestの間一度も音のバランスが崩れた場面に遭遇しなかった。本物の音響のプロたちがしっかり仕事していると思う!

S氏のおすすめアーティスト

メル氏:フェスで良いアーティストを発見した?

S氏: ライヴで聞いてよかったのはSTINKY(スティンキー)、All Them Witches(オール・ゼム・ウィッチーズ)、MESSA(メッサ)、The Necromancers(ザ・ネクロマンサーズ)、Nova Twins(ノヴァ・ツインズ)、PUNISH YOURSELF(パニッシュ・ユアセルフ),YOB(ヨブ)。

STINKYはHellfestが開催されるクリッソンの街出身のアーティストなんだ。3人のグループだけど、エネルギー溢れる素晴らしい演奏だった。

All Them Witchesは、ライブではミュージシャン同士がジャズみたいにアドリブで演奏する場面が多くて、グルーヴ感が良かった。

MESSAは最終日の、もうめちゃくちゃ疲れていた時に聞いたんだけど、疲れが消えていくように感じたから印象的だったな。

Nova Twinsは今まで見たことのタイプのアーティスト だった。

YOBは音楽の作り込みが頭ひとつ飛びぬけている。

Graveyard(グレイヴィ―ヤード)、はアルバムを聞いてよかったから楽しみにしていたんだけど、ライブで聞いたら音の調子か、ヴォーカルの声質のせいなのか、とにかくしっくり来なくて、最後まで聞かずに他のコンサートへ行っちゃったよ。

フェス中に起こったハプニング

S氏:ちょっとしたハプニングがあって、1日目の超ビックゲスト、Manowar(マノウォー)が、自分たちのステージの近くで他のアーティストが同時に演奏するのを嫌がって、演奏せずに帰ったんだ。
みんな、「Hellfestが何か知っていて来ているはずなのに、ナンセンスだなぁ。」っていう反応だったよ。Manowarはベテランで、今回が最後のツアーという触れ込みだったし、彼ら目当てで来たファンは少し気の毒だったけどね。とにかくその出来事以降、他のコンサートでも観客が「Manowarが観たいー。」って言う冗談が流行ったよ。笑。

最終日の大取りで演奏した Tool(トゥール)のコンサートは、スクリーンもフル稼働だし、花火が上がったし、ど派手だった。 Toolはメンバーが忙しくて、あまりライヴが多くないグループだから、貴重なコンサートだったよ。

メタル聴く人、みんないい人。

メル氏:スタッフはどんな感じ?

S氏:スタッフは相当忙しいはずだけど、みんな親切で感じがいい。開催側がしっかりしているんだ。すべてのコンサートの開始も終了も、予定と1分も違わず、時間が完璧に順守されていたのには驚いたよ。
設営や、清掃に携わるボランティアもたくさんいて、フェスのが会場が清潔に保たれているのは彼らの力も大きいね。

メル氏:観客はどんな感じ?

S氏:観客はスペインやスコットランド、ヨーロッパ中の色々な国から来ていたよ。20~40代がメインだけど、家族連れも、お年寄りもたくさん見たよ!。お年寄りには、一般の観客ゾーンから一段高い場所にある特別席が用意されていて、ライヴを快適に聴くことができるようになっている。女性もたくさんいるよ。みんなマナーがいいから、イベント中、女性は何も心配なく過ごせる。
コスプレしたり、女装の男性も多かった。裸でウロウロしていてもOK。みんなが思い思いに過ごしていたよ。

観客は皆同じ目的て音楽を楽しみに来ていることが分かっているから、仲間意識があるし、問題も起こす気にならないんだ。そもそもメタルのファンは、音楽の激しさとは対照的に、みんなマナーがいい。そういうコミュニティーなんだね。

仮にイライラしている人が居ても、音楽が攻撃的な気分をを吸収してくれる。
お馴染みのウォール・オブ・デス、サークルピットとか激しい動きも起こるけど、別に一人一人が誰かを殴ろうとか言う気は無いし。広いから少し遠くで聞いていれば関係無いし、いたって平和的だよ。

便利で愉快なHellfest

専用のアプリがあってコンサートのプラグラムはそこで確認できるし、チェックしておいたコンサートの時間が来ると通知が来るようになっている。  

あと、キャッシュレスなんだ。フェスの来場者はICチップ入りブレスレットを装着するんだけど、そこに支払い情報が登録してあるから、会場で物を買う時は、グッズも食べ物もすべてチップをスキャンするだけ。支払いがすべてデジタル化されていて現金を持ち歩かなくていいから安全だよ。

ケータイ充電器の貸し出しサービスもある。
フェス内には何故かハーレー・ダビッドソンが置いてあって、乗ってマフラー音が吹かせるコーナーがあったり。床屋まである。ドクターマーチンも出店しているし、観覧車もある。もうある意味、メタルのディズニーランドだね。

Hellfestでの ”衣・食・住”


コインランドリーなんて無いから。シャワーで洗うしかないけど、それにはシャワーの水圧が弱いよね。100人が利用できるぐらいの規模のシャワースタンドのコーナーがあって、時間制限無しで一回の利用が6ユーロ(約700円)ぐらい。温度は冷たかったり温かかったり。朝と夕方は混むから、混雑を避けて昼のうちに行けば5分ぐらいですぐに入れるよ。シャワーを浴びるの少数派だね。僕が一緒に行った友達たちは一度も浴びてなかったはず。どうせまた土埃ですぐに汚れるし。


イベントの敷地の中に、飲食店が沢山ある。ハンバーガーやケバブとか、ファースト・フードはもちろん、揚げロブスターとか凝ったものも。40種類ぐらいあるから、3日間過ごすのには十分だね。ファースト・フードでいいなら、一食10ユーロ見ておけば(約1200円)何とかなるんじゃないかな。
バーがたくさんある。ビールは1,5リットルぐらいの特大ピッチャーが14ユーロぐらい。水飲み場はたくさんある。

朝はキャンプ・コーナーに、コーヒーとクロワッサンを販売するスタンドが出現。味は、、、最低限なんだけど、毎朝温かいコーヒーを飲めるだけで有難い。一杯1,7ユーロ(200円)ぐらい。

会場から徒歩15分ぐらいのところにあるスーパーは、Hellfestの期間中は内装がブラックな感じになって、店員がメタル・Tシャツを着ているんだ。ビールとウェットティッシュと、ポテトチップス、この3種類が山積みになっている。っていうか、それしか売っていないんだ。笑


キャンプ・ゾーンはすっごい広くて、端から端まで徒歩15分はかかると思う。コンサートゾーンに近い位置にキャンプを張りたい人は前乗りするんだ。
晴れば土埃が舞っているし、雨が降ったらドロドロだよ。天気予報が本格的な雨だったら、正直もう、行かない方がいいかもしれない。
朝の9時半~夜中の2時までコンサートがあるし、しかもキャンプゾーンに有志のディスコがあって、なぜかここではメタルと関係ない80’sの音楽とかが流れている。とにかく全員、例外なく寝不足。
あと、6月は昼間は暑くても朝晩は冷えるから、きちんと準備をしていくことが大切だね。

トイレ
ビオロジック(有機)の仮設トイレが沢山設置してある。用を足してからオガクズをかけるスタイルだからエコだけどすごい臭い。急いでいなければコンサートゾーンの近くまで歩いていくと水洗トイレがあって、しかも空いているし穴場だよ。係員が汚れていないか常にチェックしているから、すごくきれいだよ。日本みたいだね。笑

滞在はすごい快適という訳ではないけれど、音楽が目的で来ていれば全然過ごせる範囲。そういえば、クリッソンの街まで歩いて行くと、一般の民家がキャンパーに庭を貸していたり、住民が庭でバーベキューをして売っていたりする様子も見たよ。笑。

Hellfest、日本からでも行く価値あり。

メル氏:hellfestはなぜそんなに支持を集めているの?発売当日にチケットが完売でしょ。

S氏: ヨーロッパで唯一の大きなメタル・フェスだからね。他に1日50アーティスト(レベルが高い)の音楽を聞ける機会なんて他に無いよ。250ユーロのチケットも、コンサートの数で割れば、僅かな金額だよ。 

メル氏:結構過酷な3日間だったようだけど、行ってよかった?

S氏:体力的にはギリギリだったけど、 よい体験だった。また行きたいね。 メタル好きには迷わず勧めたいイベントだし、自分にとっては気の合う友人たちと一緒に過ごした時間も音楽と同じぐらい良い思い出になったよ。彼らは何回も参戦しているから、色々知っていて本当に助けられた。事前情報無しで1人で行ったら、もっと苦労していたかも。

メル氏:日本からわざわざHellfestに行く価値はある?

S氏:もちろん!今までに無い体験ができると思うよ!メタルのファンだったら飛行機のチケットを取って、はるばる日本から来る価値は絶対あると思う!

メル氏:色々聞かせてくれてありがとう!

*ちなみにS氏は、体力回復のため、Hellfestの後に3日間の有給を取得しました。

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